"ジューンブライド"というと、どういうことを思い浮かべますか?ほとんどの方は「幸せな結婚式」につながると考えるでしょう。
- 6月1日が結婚の女神の誕生日
- 3月と5月が農作業の忙しい時期だから
- ヨーロッパの6月が天気が良い
主にこの3つの理由から、日本でも6月に結婚式を挙げると幸せになる。と信じられています。
では、本当に6月に結婚式を挙げると良いのでしょうか。私はお勧めしません。その具体的な理由を3つご紹介します。
1.雨の確立が高い
6月は当然日本では梅雨です。ヨーロッパでは天気続きかもしれませんが、日本では湿度と気温が高く不快なシーズンです。
結婚式は雨だとたくさんのデメリットがあります。
- 教会・披露宴会場に外の光が入ってこない
- ガーデンが使えない
- バルーンリリース等、外での余興が行えない
- ドレスが汚れる
- ゲストが大変
特に教会や披露宴会場に光が入ってこないのが致命的です。
桜や海など外の風景を会場に取り入れている結婚式場の場合、全てが台無しになります。窓にカーテンの掛かった薄暗い教会で結婚式を挙げたいですか?
梅雨に結婚式を挙げるのは、わざわざデメリットの危険性を高めているようなものです。
2.人気シーズンとして金額が高く設定されている
やはりジューンブライドは人気です。結婚式場サイト・結婚式雑誌で「ジューンブライドは幸せになる!」と言い続けた成果でしょう。大安吉日と同じくらい6月の結婚式は良いと浸透しています。
人気のシーズンは人が殺到します。
人が殺到すれば、結婚式場は価格を上げます。
例えば2月や3月の真冬。訳ありの挙式プランを扱っている得ナビでは50%OFF以上のプランが登場します。反面、6月はお得プランがありません。
「何とか安くして欲しい。」という客を断っても直ぐに予約が埋まるからです。
高い価格に見合ったメリットは?!
逆に6月に挙式するメリットを考えて下さい。
- 縁起が良い
- アジサイなど、6月の花が使える
しかありません。緑の美しさは5月に負け、夏の花が登場するには早すぎます。それなのに他の月に比べて20%ほど料金が高い傾向があります。
3.結婚式場が考えたコマーシャル
「雨の日に結婚すると幸せになる。」
結婚式場では必ずこのキーワードが登場します。挙式当日の天気予報が悪い場合、ウェディングプランナーが夫婦に伝えることになっています。
これってどうしてだと思います?
そう、新郎新婦の気持ちを軽くするために結婚式場が作った言葉です。どう考えても雨より晴れの結婚式が良いに決まっています。気持ちも晴れますし、余興や写真にも影響します。
6月も同じ。日本は梅雨なので6月の結婚式って人気が無かったんですよ。オフシーズンに人を集めるためにジューンブライドを登場させました。それが浸透して、現在のようになったんです。土用の丑の日にウナギを食べるのと一緒ですね。
まとめ
昔、桜の木がたくさん植えられた結婚式場に勤めていました。教会は窓がたくさんあり、桜の木と川が一望できる空間でした。
しかし、雨になると外の光はほとんどゼロ。雨の飛沫が窓ガラスにかかり、ステンドグラスも泣いているような印象でした。
ジューンブライドや大安吉日のように縁起を考えるより、割引プランを取り入れて余興や演出にお金を使った方が内容的には良い結婚式になります。もちろん、縁起を考えるのは大切です。が、縁起を考えすぎて無駄な予算をかけて生活を圧迫する意味はありません。
せめて、雨の降りづらい別の月の大安にしてはいかがでしょう。私は雨の日の結婚式で落胆した夫婦をたくさん見てきました。あの残念そうな顔を見ると、ジューンブライドに疑問を抱かずには居られませんでした。